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  『煌き』
僕は、君が、好きだ。
恋という、範囲の定められたものではなく。


小さな事でイライラするキャパの狭さや、思いこんだらどこまでも突き進む姿勢や譲らない拘り。些細な事で折れてしまう心も。正しいとは言いがたい言動でさえ、いじらしくて愛おしい。幼さ故に戸惑った時もあったけれど、あれからもう何年も経っているし、僕もそれなりに成長した。


細い腰や短い爪。彼女を見つめる優しい目や仕草。傍観者として安心しきれる穏やかな流れ。
その裏に何があっても、だ。
コンプレックスや悲しみの塊が弾け、細かい氷の粒が飛び散る時もある。否定される事を恐れ、僕にさえ密やかに、躊躇いがちに伝えた事実。
律するためにもがき苦み行き着いた先がそれならばいいんだ。頷くのは簡単な事だろう。大切なのはそれから。

時々、考えるんだ。
例えば君が、何をしでかしたら僕は、君を嫌いになるんだろう?
薬物。殺人。猥褻に窃盗。
何が起こるか分からない世の中で、加害者にならないとも限らない。想像がつかない、という平和な思考。けれど僕は、きっと君が誰かを殺しても「そうなんだ」と話を聞くような気がする。恐らく君は、血だらけの手のまま泣き震えながら携帯電話を握りしめるのだろうし、その結末を避け切れなかった理由もあるだろう。いや、君はそれが“結末”ではない事を充分、理解しているだろう。例えば、の話だ。
逆もあり得る。その時、僕は、どうするんだろう。


とにかく僕は、君が、好きだ。




06.3.8