『眠りたくない』
眠くて眠くて眠くて眠くて仕方がなくて欠伸を殺しながらというよりは堂々と欠伸しながら働いてきたのに夜になるとだるい体は時間に引き摺られながら着実に夜明けを探り当てようとしていて明日は早いから眠らなければト思うと余計に眠れず無駄に携帯電話の充電を消費している愚かさは夕焼けを見て泣いてしまうくらいのものでそういえば最近夕焼けなんてまともに見ていないなと思い返してみたらその時間は騒音に囲まれながら働いているのだなと気づいてでも冬の空気の澄んだ日にだけ見える富士山は年に数回は見ておきたいから一度だけでも晴天の夕間暮れに西に向かって疾走したいがいつもあの道は混んでいて遠慮なくアクセルを踏む事は許されないとか言いながらもタイミングが合えば遠回りしてその小さな願いを叶えてしまおうと目論んでいる今はとても殺伐とした気分で夜空なんか見上げちゃったりして今夜は三日月だったかと思い出して三日月なんていつでも見られるのに舌打ちをして乱視を再確認するなんていう情緒のかけらもない感じなんだけれど相変わらず頭の中は四面楚歌で歩みを阻害するのは自分自身だってことにとっくの昔から気づいているんだがだからってどうなるかなんて知らないしどうにかする術もわからないんだよっていう話をさっき親友としてたんだけど私や彼女は新しい事を始める時に警戒心が強いもんだから少しばかりというよりかなり差をつけられて今になってやっと探り出して手繰り寄せた人生の道とか言うのを歩み始めたんだって今日気づいたんだけど実際そんなことに気づけなくても生きていける人はたくさんいるのにどうしてこう私は何にでも理屈や理由をつけたがるのかというのは嫌悪感にも似ていて体調が悪いと不安まで掻き立てられて眠れないと言うのはある意味安心の理由でもあってどうしても眠れない時は朝まで起きていればすむ話なんだけどもうそんな体力はないから布団の中でうだうだしてみても時々猫に爪をたてられてまどろむこともできやしない感じがしながらもこうやって地道に携帯電話で文字をちまちま打ち込んでいるのに実はさっきから同じ事を繰り返し考えながら泣いてみたりしようかとも思っているんだけど我慢する事を覚えてしまったというより感情を表にひけらかすのはあまり好ましくないと思い込んでいるせいで涙どころかドライアイになってんじゃないだろうかっていうくらい乾いていてこういう時はコンタクト用の目薬がいいかもしれないとさしてみたはいいものの呼び水のように気づいたらなんだか溢れてきてしまってやらなければならないというかやりたいことがあるんだけど文字を書く作業だからとりあえず涙が止まってくれないと困るわけでなにをするかっていうとレシピをうつしてオリジナルを加えるなんてちょっと料理できますよアピールをしても恋人より結婚したいななんて思ってるんだけどよく分からないって友人には言われるから簡単に説明すると恋人とイチャイチャうじゃうじゃネチャネチャするのはどうでもいいから誰かのために生きていたいっていう感じがしてて炊事洗濯を誰かの為にして生きてみたいっていう興味みたいなものでもやっぱりそこには愛が必要でスキンシップつまりセックスも必要なんだって思うとそのまえに恋人と言う過程を設けなきゃならないのかと思うと気分は萎えるんだけど結婚願望は人並みにあってつまりは淋しいんだ。




05.12.6