声に出して笑った
隠す必要なんてないだろう
空が青いのなら
それは確かに
青いんだろうから
枯れた金木犀の花がポトリ
甘い香り面影もなく
瞬きの向こうで
君が囁いた言葉が
胸の壁に貼り付いたまま
シンナーで磨いても落ちないんだ
隠しながら笑った
暴く必要なんてないだろう
夕日が赤くても
そこは確かに
空は青いんだろうから
咲き誇る椿の首がポトリ
美しさの面影もなく
06.10.4