ふっ と息を吐く その瞬間も
すっ と息を吸う その瞬間も
下へ下へ潜り込む逃避と
まとめて隠して地を這うように
気づくのが 遅すぎたのか
それは いつでも同じだろう
溶けて 歪んで 泣きわめく空
見上げ 歌い また振り返る
昨日のような穏やかな心も
今夜の激動に飲み込まれ
君の言う その答えが全てなら
僕の存在は
僕の存在は?


ふっ と息を吐く その瞬間も
すっ と息を吸う その瞬間も
常にここにあるのだからと
欠片でもいいから認めてはくれないか
知らせ方 間違えていたのか
最初から 無意味だったのか
避けて 通った 荊の道も
今ここから 歩み始める
ぬるま湯に浸っていたわけでは
決してなかったのだが君には
君の言う その答えが全てなら
僕の存在は
僕の存在は?


壊れ そうな つぎはぎだらけの
儚いものが美しいだなんて
思ってはいないのだから
歩む力を探し出そうと
睨みつけた未来でさえも
乱れたペースに崩れ去るのか?




06.7.29