それはとても果てしなくて。
というか事実、果てがない。
どこまでも続く。
終わりはあるのだろうけれど、空すなわち宇宙は広がってると聞く。
じゃぁ、宇宙の外側って何?


不思議なのです。
地球は完璧な、ツルンとした球体ではないけれど丸い。
他の星も、丸い。


輪郭があって存在になる。
目の前にあるライターも、煙草も、グラスもテーブルも辞書もノートもペンも、そして私も。
絨毯はケバケバしていてひどく曖昧な形状だけれど、そのケバケバ一本一本に輪郭がある。


ガラス、水晶、ダイヤモンド。
透明だけどつかめる。


空気、水、火、光。
目の前にあってもつかめない。


宇宙、空。
曖昧で息苦しい。
どんな形をしているのか。
何で出来ているのか。
どんなふうに生まれたのか
分からない。



見えない物を疑うわけじゃない。
君の、あの時の言葉は確かなもの。
あなたの、今では嘘になった思いも、確かなもの。


ただ単に。
分からないのだ。
空を見上げても、見えるのは紫外線の色と水蒸気の集合体。
いったい私は“何”を見ているのかと
息苦しくなるのだ。




06.7.19