それからどれくらい 経ったのか
数えていないから 覚えてない
山を 越えて 海に沈み
夏が 遠い時がやって来た
誰も 待ってはくれないのだが
時間だけがそう気持ちだけが
先走りして いるような
不安定な 枕木のリズム
睡魔が押し寄せる 暗い朝
太陽の下で生きるなら
意味は深く ないのだが
理由はそんなに簡単でもない
明るい場所へ集う虫
嫌がって いるけれど
立場 存在 無理 感情
釣り合いを とるためだけに
頑張っているようだ
たたずまいは気迫に満ちて
表情に 影を落とし
ここぞとばかりに笑って
どうしても ここにいられない
逃げるように 近づくように
そっとそっと 目を開けてみる
その場所に 見えるものはそう
すべてが だから 事実だから
煌き忘れ 戸惑いに溺れ
思いも寄らぬ 言葉を吐いて
自分自身を責めるのか
うつむくならば 空を仰ぎ
見上げるのなら 掘り下げる
それならどこへ 連れて行かれるの
なにも叶えては くれないんだろ




05.11.6